172月, 2024
Googleシグナルとは？【簡単設定ガイド付き】
【記事作成者】 酒井 裕麻 (株式会社Bistro 代表取締役社長)

 

【はじめに】

この記事では最新版Google Analytics (GA4)から実装されたGoogleシグナルという機能について紹介します。
Googleシグナルを利用することでユーザーをデバイスを跨いで計測できるようになります。
ユーザーの特定の仕組みを理解することで、Googleシグナルを設定するメリットとデメリットを理解することが出来ます。
本記事でGoogleシグナルを理解したうえで、実際にGA4で設定作業を行い、より正確な分析を行いましょう。
(こちらの記事はGoogleアナリティクスのヘルプサイトを参照している内容を含んでいます | ヘルプ)

【Google Analytics 4 (GA4)の設定が済んでない方】

GA4の導入方法や、Google Tag Managerの接続方法は過去の記事をご確認ください。

  1. GTMのアカウント作成方法を確認
  2. GTMのサイトへの導入方法を確認
  3. GA4のアカウント作成方法を確認
  4. GA4の導入方法を確認

【Google シグナルとは】

Googleシグナルとは一言で説明をすると、ユーザーの判別方法です。
近年ではデバイスの種類も増え、1人のユーザーが複数の端末から同じサイトにアクセスを行う機会が多くなりました。

デバイスを跨いだユーザーの判別

例えば1人のユーザーがスマートフォンとPCであるサイトにアクセスを行った場合に、2人と計上されてしまうと分析を行う上では不自然なデータとなってしまいます。

Googleシグナルによるユーザーの判別

そこで複数のデバイスを跨いでも同一ユーザーであれば同じ人と集計できるようにするために開発された識別子の一つにGoogleシグナルが存在しています。

【ユーザーの判別方法の歴史】
判別方法① : User ID

Google シグナルはGoogle Analytics4から導入された判別方法ですが、以前はどのようにユーザーの判別を行っていたのかに注目をしていきます。
Google Analytics4の前バージョンであるUniversal Analytics (UA)では、User IDと呼ばれる識別子でユーザーの判定を行っていました。
User IDはGoogle Analyticsを導入しているサイト上にログインの機能があった場合に、ログイン時に自動でGoogle Analytics側でも判別用のIDを発行することで、ユーザーの特定を行う方法です。
つまり言い換えるとサイト上でログインを行う際のユーザーIDをもとに同一人物か特定をしていました。
(※ログインIDはそのまま使われずGoogle Analytics側でしか判別できないデータに書き換えられます、これをハッシュ化と呼びます)

判別方法② : Cookie ID

一方でUser IDだけではログイン機能がないサイトや、ログインIDを保有していないユーザーについてはトラッキングを行うことが出来ませんでした。
そこで2つ目の判別方法としてCookie IDでの判別が行われていました。
Cookie IDとはデバイス側で保持される名前のようなものです、例えばあるウェブサイトにアクセスした際にログイン情報が残っていた経験はありませんか？
ログイン情報が残っているのはデバイス側の名前が、サイトのサーバー側にも保存がしてあり、いわゆる顔パスのような形でログインがされることが起因しています。
一方でCookieIDは永続的に保存されず、またデバイスが切り替わるとCookieIDも切り替わります。
よって、ログイン機能がないサイトやログインIDを保有していないユーザーに対してデバイスを跨いで計測を行うことが出来ないことが計測上の課題となっていました。

 

【Googlesシグナルの登場】

Googleシグナルの優先順位

Google Analytics4で登場したのがGoogle シグナルです。
この識別子はログイン機能がないサイトに対しても、ユーザーがGoogleアカウントにログインをしていれば、Googleアカウントに紐づいてデバイスを跨いで計測をすることが出来る識別子を発行する機能になっています。
つまり旧Google Analytics(UA)で「パソコン」や「スマホ」などの別の端末からアクセスされた場合に別のユーザーと判断されていた人に対して最新版Google Analytics(GA4)ではGoogleシグナルにより1ユーザーとして分析することが可能になりました。
User IDを設定している場合は優先的にUser IDを用いてユーザーの判別が行われますが、以下の優先順位でユーザーが判別されます。

【Googlesシグナルの利用に必要な条件】

Google シグナルではGoogleアカウントをもとにユーザーの識別子を発行します
そのため計測に必要な設定は「サイト側」だけでなく、「ユーザー側」にも存在しています。

  1. サイト側
    1. Google Analyticsの管理画面でGoogle シグナルの収集を有効にする
  2. ユーザー側
    1. Google アカウントにログインしている
    2. Google 広告のパーソナライズをオンにしている

 

【Googlesシグナルの設定】

このセクションではサイト側の設定方法を説明します。
まずはGoogle シグナルの設定を行うサイトのGA4を立ち上げます。
左下の「歯車マーク」をクリックし管理画面にアクセスします。Googleシグナルの設定ガイド管理画面上のプロパティの列にある「データ設定」をクリックしてください。
データ設定を選択後メニューが表れますので、「データ収集」を選択してください。
GA4の設定画面画面の上部に「Googleシグナルのデータ収集」というエリアがあります。
エリア右上のチェックを有効にしてください。

Googleシグナルの許諾

これで『Google シグナル』の設定作業は完了です。

 

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Google Analytics 4 分析ツール
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酒井 裕麻 (株式会社Bistro 代表取締役社長)
慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒業後、外資系広告総合代理店である株式会社マッキャンエリクソンに新卒入社
データサイエンティストとしてマーケティングリサーチや顧客データ(CRM)の分析、MMM(Marketing Mix Modeling)の構築など多岐にわたり担当
その後独立をしデータマーケティングカンパニーを起業、大手通信会社、大手銀行、大手IT企業や外資系総合代理店などを主要顧客としサービスを提供している。
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